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【朗読用 フリー台本 詩】心に残らない花

がぶり、一口が大きく齧りとる
わたしの体を齧っていく
すり減っていく体と心を抱き締めて
今もわたしはすり減っていく

果物を齧るみたいに
人の体はすり減り消えていく
それがどうしようもなく恐ろしくて
それでも人として生きるためにはそれしかなくて
わたしはずっと怖さを抱えたまま
叶うかも分からない願いを抱いていた

わたしのそばにいて欲しい
一人になりたくない
そんな風に思って
けれど動くことはできなくて
ただ、喉が引き攣れる感覚だけがそこにあって

わがままばかりが先にあって
誰かと生きるには足りなくて
それでも存在することが許されるなら
わたしは小さくてもいい
ただ、あなたを見つめるだけの花になりたい
一瞬で散って
あなたの心に残らない花になりたい

いのり|pixivFANBOX
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